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核廃絶推進へ「ユース大使」 広島県創設 国際会議やSNSで発信

 核兵器廃絶の国際合意を2030年までに結ぶ「ひろしまイニシアチブ」の推進へ、広島県はユース大使を創設する。核兵器禁止条約の締約国会議や会員制交流サイト(SNS)で、若者の視点でメッセンジャー役を担ってもらう。今月中旬から2年間活動する1人を7日まで募集している。

 持続可能な社会のために核兵器の廃絶が欠かせないと、幅広く、親しみやすく国際社会に広めるのが主な任務となる。禁止条約や核拡散防止条約(NPT)の国際会議に参加したり、企画を考えて広島、長崎両市や世界のヒバクシャと実行したりする。英語でやりとりする場面もある。

 県はイニシアチブの骨子で核兵器保有国を巻き込んだ廃絶の国際合意を30年までに実現すると掲げ、21年4月には推進母体を設立した。次代のリーダー役も見込んで大使を任命する。県平和推進プロジェクト・チームは「提案や実践、発信に自ら積極的に取り組みたい人は応募してほしい」と呼び掛けている。

 募集は、9月1日時点で30歳未満の人が対象。居住地は問わず、在学、就業中でも可能。無報酬で、活動に必要な旅費は払う。所定の申込書で7日までにメールで受け付ける。書類による1次選考の合格者を対象に、9月中旬にオンライン面接をし、1人を決める。

 来年9月にも1人を募集する計画がある。募集サイトのアドレスはhttps://hiroshimaforpeace.com/youth‐ambassador/(宮野史康)

(2021年9月3日朝刊掲載)

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