×

ニュース

核の非人道性・脱原発訴え 原水協・禁の広島大会閉幕

 日本原水協と原水禁国民会議がそれぞれ主催の中心となっている二つの原水爆禁止世界大会は6日、ともに広島日程を締めくくる集会を広島市中区で開いた。核兵器の非人道性や脱原発を強調する決議、アピールを採択。核兵器のない世界を目指す決意を表した。

 日本原水協などの世界大会・広島は広島グリーンアリーナであり、約2200人(主催者発表)が参加した。大会実行委員の川后(せんこう)和幸広島県労連議長は「全ての政府が核兵器禁止条約の交渉に参加するよう、運動を飛躍させよう」とあいさつ。核兵器の非人道性を訴える動きは「核兵器のない世界の実現を迫る新しい努力」とする決議を採択した。

 原水禁国民会議などが主催するまとめ集会は中国新聞ホールであり、約700人(主催者発表)が参加。核兵器廃絶に向けた取り組みの強化や全原発の廃炉を求めるアピールを採択した。大会事務局長の藤本泰成原水禁事務局長は「広島、長崎の運動の経験を原発事故に苦しむ福島にも生かそう」と総括した。

 平和記念式典に参列した米国の映画監督オリバー・ストーン氏は二つの集会に相次いで出席。米国主導による日本の軍事力強化に懸念を表明し、「核軍縮に取り組むという政府の言葉を安易に信じてはいけない」と述べた。

 二つの世界大会は7日から会場を長崎市に移し、討議を続ける。(藤村潤平)

(2013年8月7日朝刊掲載)

年別アーカイブ