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被爆68年 語り継ぐ平和 父の無念 紙芝居に描く 三原の安国さん、金野さんと製作

 広島県尾道市の御調中央小OBの安国忠司さん(70)=三原市宮沖=と、金野(かのう)省三さん(70)=尾道市御調町=が6日、母校の児童に平和の尊さを伝える手製の紙芝居を披露した。第2次世界大戦中、43歳で戦死した安国さんの父栄造さんをモデルにした「安国栄造上等兵 沖縄で戦死」。同小隣の公民館で約240人が聞き入った。

 約60枚の絵をスクリーンに映しながら安国さんが、戦時中の生活や、戦地へ赴く前夜に栄造さんが家族と別れを惜しむシーンなどを読み上げた。上演後は生徒に原画を見せ、交流した。

 紙芝居作りは昨年8月、安国さんが同級生で文章が得意な金野さんに呼び掛けて着手。金野さんがストーリーを作り、安国さんが絵を描いた。約1年で完成させた。

 6年高上凌弥君(11)は「栄造さんも卒業生。先輩の体験として語り継ぎたい」と話した。同小が平和学習の一環で企画した。(木原由維)

(2013年8月7日朝刊掲載)

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