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被爆68年 つなぎ広げる核廃絶の願い 死没者之碑前で追悼式 山口

 広島原爆の日の6日、県原爆被爆者支援センターゆだ苑(山口市元町)は山口市江良の原爆死没者之碑の前で追悼式を開いた。約30人が参列し、犠牲者の冥福と核兵器廃絶を願った。

 参列者は碑に花を供えて手を合わせ、原爆が投下された午前8時15分に黙とう。ゆだ苑の岩本晋理事長(70)は「全てを忘却の先に押し込めて、核兵器を持とうと思うこと自体が理解できない。核兵器を廃絶するまで地道に活動しなければいけない」と話した。

 0歳のときに広島の爆心地から約2・6キロ地点で被爆した松川隆さん(68)=山口市白石=は「広島での悲惨な風景やにおいなど今も記憶に残る。無差別に大量の命を奪い後遺症を残す核兵器はなくし、一人でも多くの人に悲惨さを知ってほしい」と静かに語った。

 ゆだ苑によると、3月末現在、県内の被爆者健康手帳所持者は3641人。この一年で237人減った。(藤田龍治)

(2013年8月7日朝刊掲載)

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