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被爆68年 核なき世界福山からも 中央公園で原爆慰霊式

 広島県福山市原爆被害者の会は6日、霞町の市中央公園で25回目の原爆死没者慰霊式を開いた。被爆者や遺族、市関係者たち約100人が参列。被爆2世たちとともに、核のない平和な世界の実現に全力を尽くすと誓った。(衣川圭)

遺族代表村上さん 体験継承誓う

 公園内の原爆死没者慰霊碑に、市内で新たに亡くなるなどした52人の名前を加えた1119人の死没者名簿を納め、黙とう。広中正樹会長(73)=同市手城町=はあいさつで、福島第1原発事故で新たに核の被害者が出たことに触れ「未来の子どものために、負の遺産は早く撤去していただきたい」と訴えた。

 遺族代表として、慰霊碑に菊を手向けた村上一枝さん(61)=同市瀬戸町=は2月、前会長を務めた父片岡孝二さんを亡くした。「父の『後を頼みます』という言葉が聞こえてきて涙がこぼれそうになった。2世が協力し、被爆体験を継承したい」と決意した。

 羽田晧市長はこの日、休暇のため式典を欠席。市まちづくり推進部の金尾和彦部長があいさつを代読した。

(2013年8月7日朝刊掲載)

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