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バラの名は「セツコ・サーロー」 スペインで命名

 カナダに住む被爆者サーロー節子さん(89)の活動に共感したスペインの市民たちが、新種のバラに「セツコ・サーロー」と名付けた。28日に東部の都市バレンシアの植物園で植樹式がある。

 昨年2月にサーローさんが核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))の集会に出席するため、フランスやスペインを訪れたのがきっかけという。サーローさんの証言を聞いた首都マドリードの病院関係者が思い立ち、同国バラ育種家協会のマチルデ・フェレール会長に提案。会長自身が作出したバラが提供された。

 オレンジ色とピンクが混じった直径約8センチの花。サーローさんと活動する米国の非政府組織(NGO)「ヒバクシャ・ストーリーズ」のキャサリン・サリバンさんに先月、連絡があった。サーローさんは「バラのような全ての美しいものを脅かすのが核兵器。廃絶への夢と希望を強めてもらった」と喜びの声を寄せた。

 ICANにまつわるバラは、被爆者の田頭数蔵さん(92)=廿日市市=が作出した「ICAN」に次いで二つ目となる。(金崎由美)

(2021年9月20日朝刊掲載)

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