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デモ音量「悪影響」45% 8・6式典 条例施行後初調査で微増 市、市民団体と協議継続へ

 広島市が8月6日の平和記念式典の参列者に聞いたアンケートで、市民団体のデモの拡声器の音が聞こえたと回答した人の45・1%が「式典への悪影響がある」と答えた。昨年と比べて1・2ポイント増えた。市は音量を抑えてもらうよう引き続き市民団体と話し合いを続ける方針。

 式典会場でアンケート用紙を122人に配り、半数の61人から回答を得た。式典中に拡声器の音が「聞こえた」のは51人(83・6%)で、昨年より7・7ポイント増えた。聞こえた人のうち、「式典への悪影響がある」と答えたのは45・1%。「影響はない」は37・2%で18・9ポイント減った。「分からない」5・9%、無回答11・8%だった。

 今後の市の対応については「関係者に対する要請や話し合いを続けるべきだ」が59・0%で最も多く、12・7ポイント増えた。「規制するための措置を講ずるべきだ」は11・5%で10・7ポイント減った。

 市は、デモをする市民団体「8・6ヒロシマ大行動実行委員会」に拡声器から10メートル地点の音量を85デシベル以下にするよう求めていた。式典の当日は10カ所で音量を測り、デモ行進のルート上の7カ所で87~101デシベルを記録した。市は85デシベルを超えた理由などを確認する。

 式典会場でのアンケートは3回目。新型コロナウイルス対策で参列者が例年の1割に満たなかったため、アンケート用紙の配布枚数も昨年同様に絞った。

 式典を巡っては、式典を「厳粛の中で行う」とする市平和推進基本条例案が6月の市議会定例会に議員提案されて可決。同月に施行されている。(新山創)

(2021年9月25日朝刊掲載)

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