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島根原発オフサイトセンター 改修 年度内に完了へ

 中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)の事故対策拠点となる島根県のオフサイトセンター(同市内中原町)について、放射線防護の改修工事が年度内に完了する見通しとなったことが8日、分かった。

 設計業者の提案がゼロだった6月の公募から一転、7日に建設業者1社から設計・施工業務の提案を受理。この日開いた審査会で概要を適切と判断した。

 前例のない工事で業者にも施工ノウハウが乏しく、設計業務の発注は難航。一時は年度内の工事完了が危ぶまれていた。発注金額などで折り合い、業者と契約すれば、当初の計画通り年度内に改修が終わる見込み。

 6月に提案がなかった点を踏まえ、県は7月22日から設計と施工をセットで再公募していた。原子力安全対策課は「施工技術を持つ業者は少ないながらも存在する。施工まで一貫して受注できる安心感が提案につながったのでは」とみる。業者名は契約締結後に明らかにする。

 原発南東約9キロのオフサイトセンターは設計2千万円、施工2億円、センターの代替拠点とする原発南西約28キロの県出雲合同庁舎(出雲市)は設計と施工計3億円で提案を募っていた。ともに工期は来年3月25日まで。

 県防災部の大国羊一部長は「一歩前進。提案業者と契約条件を早急に詰め、年度内に工事を終えたい」としている。(樋口浩二)

(2013年8月9日朝刊掲載)

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