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福山空襲68年 忘れない 中央公園で慰霊式 300人が犠牲者悼む

 広島県福山市の市街地の8割を焼失した福山空襲から68年を迎えた8日、「原爆・福山戦災死没者慰霊式」が霞町の市中央公園であった。市などでつくる原水爆禁止運動福山推進連盟の主催。約300人が犠牲者を悼み、不戦を誓った。

 羽田皓市長は「風化しつつある戦争や被爆体験を後世に伝え、平和で核兵器のない世界の実現に向けて力を尽くす」と追悼の言葉を述べた。参列者は、市戦災死没者慰霊碑(母子三人像)のそばに折り鶴や折りばら、菊の花をささげた。

 福山空襲で父を亡くした古野上町の高橋実さん(86)は当時、呉で働いていて葬儀に立ち会えなかった。「福山に戻ると何もなかった。平和がええ」と話した。

 松浜町のリーデンローズでは「市民平和のつどい・市民平和大会」があり、約1100人が参加。市内4小の児童が、平和への願いを合唱や吹奏楽に込めた。(衣川圭)

(2013年8月9日朝刊掲載)

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