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広島からも追悼 長崎原爆の日

 長崎原爆の日の9日、被爆地広島から犠牲者を追悼する「慰霊の会」が、広島市中区の原爆資料館東館であった。被爆者や市職員たち約100人が集まり、米国が原爆を投下した午前11時2分に合わせて黙とうをささげ、平和への思いを新たにした。

 参加者は、長崎市の平和祈念式典のテレビ中継を見守り、田上富久市長の平和宣言に聞き入った。中継が終わると広島県被団協の坪井直理事長(88)があいさつし、「二度と被爆者をつくってはいけない。みなさんと共に絶対悪の核兵器をなくしたい」と力を込めた。

 所属するサッカークラブの平和学習で訪れた下関市の小学6年吉木和大君(11)は「僕らと同じ普通の人たちが犠牲になった。絶対に忘れない」。夫の両親が長崎で被爆した安芸区の主婦山野井恵子さん(62)は「日本政府がもっと核兵器廃絶に力を入れてほしい」と話した。慰霊の会は市と広島平和文化センターの主催で11回目。(田中美千子)

(2013年8月10日朝刊掲載)

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