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「がんす横丁」シリーズ復刻 連載終了から半世紀余り

 原爆で打ち壊された広島の街と暮らし。それ以前の明治から大正、昭和にかけてのにぎわいを、軽妙な文章と味わいのある挿絵でよみがえらせた「がんす横丁」シリーズ。連載終了から半世紀余りを経て復刻し、週1回紹介していく。

 著者はNHK広島放送局でアナウンサーや芸能担当をした薄田(すすきだ)太郎(1902~67年)、挿絵は画家福井芳郎(よしろう)(1912~74年)。全7部のシリーズは、49年9~11月に夕刊ひろしまで「夢の盛り場―新天地界わいの思い出」としてスタート。続いて、中国新聞に「がんす横丁一部―同四部」(53~55年)と「がんす夜話一部―同二部」(58~61年)を掲載した。

 広島市街地を中心とした古い町並みや風物を取り上げ、人々の息遣いが伝わる。作者2人の記憶に頼る部分も多かったという。その後、同シリーズは4冊の書籍にまとめられ、73年に地元のたくみ出版(現たくみ工房、広島市西区)から刊行されている。

(2015年5月3日中国新聞セレクト掲載)

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