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核開発拡大認める パキスタン インドに対抗

 パキスタン外務省のバシット報道官は21日の記者会見で、同国がテロ対策などで巨額の国際支援を受けながら核開発施設を拡大し、保有する核兵器の数を増やしているとする米紙報道などについて「南アジアの安定のために核抑止力は不可欠だ」と釈明し、隣国インドに対抗して拡大していることを認めた。

 米国は反政府武装勢力を抑え込むため、パキスタンに巨額の支援を継続。最近の武装勢力の拡大を受けて核兵器を奪われる最悪の事態を懸念し、さらに支援を強化している。米政界などから支援が核開発に転用された可能性を指摘する声も出ているが、報道官は「事実に反するプロパガンダだ」と主張した。

 18日付の米紙ニューヨーク・タイムズは複数の米政府当局者の話として、パキスタンが保有する核兵器を80-100発に増やしたと報道。これまでパキスタンの保有数はインドと同様の60発程度とされていた。

(共同通信2009年5月21日配信、5月22日朝刊掲載)

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