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浪江に帰る…願いの灯 紙灯籠の「天の川」 井原

 福島第1原発事故で避難生活が続く福島県浪江町の住民が帰郷の願いを書いた紙灯籠120個が10日夜、岡山県井原市美星町の星の郷青空市であった「天の川まつり」で点灯された。

 「みんなで浪江に帰ろう」「放射能消滅」などと書いた灯籠が、青空市そばの道路に並んだ。夕方、ろうそくに火が付くと紙灯籠が浮かび上がり、来場者が見入っていた。

 福島市の建設会社社長森崎英五朗さん(44)が20年近く前、美星町の観光施設に勤務していた縁で企画。仮設住宅を回り、願いを書いてもらった。森崎さんは「灯籠の言葉が被災者の生の声。多くの人に関心を持ち続けてほしい」と願った。

 まつりは地元の盆踊りに合わせて催され、今回が15回目。来場者も紙灯籠にメッセージを書いて置き、約2500個が並んだ。(永山啓一)

(2013年8月11日朝刊掲載)

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