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島根原発の再稼働 事前了解で知事「周辺3市の意見聞く」

 島根県の溝口善兵衛知事は12日の記者会見で、中国電力が島根原子力発電所(松江市鹿島町)の再稼働・稼働に向け、原子力規制委員会に申請する安全審査に対する県の事前了解に関し「周辺市の意見を聞く」と述べた。原発30キロ圏の出雲、雲南、安来の3市の意見を判断の参考とする姿勢を初めて示した。

 溝口知事は3市が原発事故に備える原子力災害対策重点区域に含まれる一方、事前了解権を定めた原子力安全協定を中電と結んでいない点に言及。「3市は安全協定がないから(県が)意見を聞く必要がある」とした。ただ、3市の意見をどう県の判断に反映させるのかは「未定」とした。

 溝口知事は県が中電と結ぶ安全協定に基づき、安全審査の申請前に県の事前了解を得るよう中電に求めている。再稼働・稼働の是非は審査終了後に判断する。

 また7月に施行された原発の新規制基準について、9月に原子力規制庁から、県議会と県の原子力発電所周辺環境安全対策協議会に説明を受ける計画も示した。(樋口浩二)

(2013年8月13日朝刊掲載)

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