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アフガン支援へCF ユニタール 女性就業 研修で後押し

 国連訓練調査研究所(ユニタール)持続可能な繁栄局・広島事務所(広島市中区)は6日、アフガニスタン人女性を支援するクラウドファンディング(CF)を始めた。イスラム主義組織タリバンの暫定政権下で女性の失業者が増える中、就業を後押しするオンライン研修の実施費用に充てる。

 現地に住む18歳以上の100人が対象で、簿記や会計などのスキルを学ぶ1、2週間程度の無料プログラム。専用アプリを使い、スマートフォンなどで随時受講できる仕組みだ。国内では一定にインターネットが使える環境にあるという。

 広島事務所は2003年以来、同国の復興を担う人材を育てる各種研修を実施している。8月から開始予定だった女性起業家の養成研修は延期を余儀なくされているが、タリバン側と交渉し、開講への同意を取り付けた。対象者の裾野をより広げた今回の研修も、年内の開始を目指す。

 この日広島事務所であった記者会見で、首都カブール出身の契約職員ワリードさん(33)は「皆が将来に不安を感じている。日本から人道支援をお願いしたい」と話した。身の安全を考え、匿名でカブールからオンライン参加したスタッフ(46)は「女性が公的機関で働くことが難しくなり、精神的な傷を受けている人も多い。あらゆるサポートが支えになる」と訴えた。

 国連ユニタール協会が60万円を目標に寄付を募る。ソーシャルメディアでハッシュタグ「#学ぶ自由を」を使い、現地の女性を励ます投稿も呼び掛けている。 https://syncable.biz/campaign/1967/  (桑島美帆)

(2021年10月7日朝刊掲載)

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