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社説・コラム

『想』 松岡盛人(まつおか・もりと) ユネスコに出合って

 今から四十数年前、下関から広島へ転勤した年の秋、広島市青少年センターで開かれた青年を対象とした国際理解講座に参加しました。その折、広島ユネスコ協会主催の青年セミナーを案内され、好奇心で参加しました。そこで国際交流などに強い関心を持ち、協会に入りました。二十数人で青年部を立ち上げ、初代青年部長に就きました。

 最初に取り組んだのが5回にわたる「原爆講座」。次に、「世界の児童画展」でした。その数年後、仕事が忙しくなり青年部長を交代。以降、長らく理事を務め、副会長を経て、今年5月、広島ユネスコ協会の総会で会長に就任しました。

 私にとって「ユネスコ」はライフワークとなっています。しかし、ユネスコと言っても、世界遺産がイメージされるくらいで、どのような団体・活動なのか、ご存じない方が大半ではないでしょうか。

 私たちは、“心の中に平和のとりでを築こう”というユネスコ憲章の精神にのっとり、「ヒロシマの心」を大切にしつつ、核兵器の廃絶と世界平和の実現をはじめ、人権・環境・教育・地域文化などのテーマにも市民活動として取り組んでいます。

 当協会は、20代から80代までの会員約110人で構成。本年度の主な事業(活動)では、今年6月からユネスコサロンと称する文化講演会をスタート、年3~4回開催予定です。8月15日には「平和の鐘を鳴らそう」という集いを平和記念公園で行います。10月は相互訪問・交流の姉妹協定により韓国ユネスコ大邱協会を十数人で4日間訪問。10~11月は、青少年を対象に「平和公園を英語でガイド」や「高校生国際理解セミナー」を実施。1月ごろには、「広島ユネスコ新春フェスタ2020」を開き、優れた活動に取り組んでいる学校や社会団体に「広島ユネスコ活動奨励賞」の授与などを行います。

 機関紙「ヒロシマユネスコ」は年3回発行。ユネスコにご関心のある方は、当協会ホームページをご覧ください。ご入会を歓迎します。(広島ユネスコ協会会長)

(2019年7月12日中国新聞セレクト掲載)

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