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韓国議員の竹島上陸 島根県確認は翌日 国との情報共有不備再び

 日韓両国が領有権を主張する竹島(韓国名・独島(トクト))に14日、韓国の与党議員が上陸した問題で、竹島の所属する島根県が情報を入手したのが1日後の15日夕だったことが16日、分かった。情報を先行入手する外務省と県との情報共有の不備は、約1年前に韓国大統領が上陸した時にもあり、改善されていないことが浮き彫りとなった。

 「上陸はまだ確認できない」。県竹島対策室の担当者は15日昼、中国新聞の取材に答えた。だが外務省によると、韓国与党セヌリ党の国会議員2人を含む同党中央女性委員たち約40人は14日ヘリコプターで竹島に上陸。県は15日午後4時ごろ同省担当者に電話し、上陸の事実を把握した。

 昨年8月にも類似のケースがあった。李明博(イミョンバク)韓国大統領=当時=が竹島に上陸するとの情報を外務省は前日の8月9日までに入手したが、県には伝えなかった。一部報道などで上陸計画を知った県が10日朝、同省に問い合わせ、情報を確認した。

 県によると、担当者同士が携帯電話の連絡先を交換するなど、昨年8月以降「より密に連絡を取っている」という。溝口善兵衛知事も上京の際に情報共有の重要性を度々主張してきたという。

 県と外務省は、竹島を日本固有の領土とし、韓国側の上陸を領土侵害とする立場で一致する。溝口知事は16日「迅速な情報伝達を引き続き求めていく」と述べた。一方、外務省は「情報共有の大切さは理解しており、今後も努力する」としている。(樋口浩二)

(2013年8月17日朝刊掲載)

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