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レストハウスで見られます 原爆ドーム3Dデータ 中国新聞社がコーナー設置

 中国新聞社は12日、世界遺産の原爆ドーム(広島市中区)の3Dデータを備え付けのタブレット端末で閲覧できるコーナーを、平和記念公園(同)のレストハウス3階の展示室に設けた。原爆や戦争の悲惨さを後世に伝える被爆75年プロジェクト「あの日から現在、そして未来へ」の一環で、修学旅行生の平和学習などに生かしてもらう。無料。

 ドームの3Dデータは、展示室に1台置いているタブレット端末を使って閲覧する。端末の向きを変えたり、歩いたりすることでドームをさまざまな角度から見られる。ドームを内部や上空から見ることもできる。コーナーには、ドームの歴史、保存や世界遺産登録の取り組みを紹介するパネルも展示している。

 札幌市の大学3年野口竜太郎さん(21)は「実物は柵の外からしか見られないので、内側の鉄骨の様子まで見られるのは興味深い」と感心していた。

 3Dデータは、昨年8月に撮影した写真約1万枚を組み合わせて作成。原爆でむき出しになった鉄骨や、建物の欠け具合まで精密に再現している。平和学習のほか、災害や経年劣化でドームが損傷した際の復旧にも役立てる。プロジェクトの専用サイトでも公開している。(明知隼二)

(2021年10月13日朝刊掲載)

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