ニュース

　「遠征洋上基地」と呼ばれる米海軍の大型艦船ミゲルキースが１４日、岩国市の米軍岩国基地に初めて寄港した。海洋進出を強める中国を念頭に置いた訓練の途中だったとみられる。

　ミゲルキースは全長約２４０メートル。３隻目の遠征洋上基地として５月に就役した。ヘリコプターの離着艦ができ、軍事作戦の後方支援を担う。９月２０日に米ハワイを出港していた。

　岩国市基地政策課によると、入港目的は「航海に出る前に、安全に運航できるよう準備確認をする艦上訓練」という。市への事前の情報提供はなかった。

　山口県と岩国市など２市２町でつくる県基地関係県市町連絡協議会はこの日、周辺住民に影響が及ばないよう配慮することや、同基地が軍艦などの母港や寄港地とならないよう中国四国防衛局に口頭で要請した。

（２０２１年１０月１５日朝刊掲載）