「原爆の子の像」建立秘話漫画に 禎子さんの級友 広島の川野さん 1000部発行 小学校などに寄贈へ
21年10月19日
平和記念公園にある「原爆の子の像」の建立秘話や、像のモデル佐々木禎子さんとの思い出を伝えようと、幟町小(現広島市中区)で同級生だった被爆者の川野登美子さん(79)=広島市中区=が漫画本を自費出版した。小学1~3年生が対象で、市内の小学校などへ寄贈する。(桑島美帆)
「マンガでつづる 原爆の子の像 六年竹組の仲間たち」。活発な小学生だった「禎ちゃん」を中心にクラスでリレーの練習に励み、運動会で優勝したことや、亜急性骨髄性白血病で入院中、病に苦しみながら鶴を折り続けた様子を描く。禎子さんの死後、同級生らが力を合わせて募金を集め、像の建立を成し遂げた過程を紹介する。
中学進学後は徐々に見舞いの足が遠のいたことへの後悔もつづる。「生きたくても生きることができなかった禎ちゃんの命の重みや、つらくても継続することの大切さを伝えたい」と川野さんは力を込める。
知人のつてでイラストレーター山田奈穂さん(49)=山口市=に依頼し、8年前に自費出版した「原爆の子の像 六年竹組の仲間たち」を子ども向けに漫画化した。山田さんは「原爆の悲惨さだけでなく、友達を失う悲しさや竹組の団結力を中心に描いた」と明かす。
公益財団法人ヒロシマ平和創造基金の「ヒロシマピースグラント2020」の助成金を活用し、千部発行。A5判、45ページ。https://genbakunokonozou.com/でPDF版を無料でダウンロードできる。
(2021年10月19日朝刊掲載)
「マンガでつづる 原爆の子の像 六年竹組の仲間たち」。活発な小学生だった「禎ちゃん」を中心にクラスでリレーの練習に励み、運動会で優勝したことや、亜急性骨髄性白血病で入院中、病に苦しみながら鶴を折り続けた様子を描く。禎子さんの死後、同級生らが力を合わせて募金を集め、像の建立を成し遂げた過程を紹介する。
中学進学後は徐々に見舞いの足が遠のいたことへの後悔もつづる。「生きたくても生きることができなかった禎ちゃんの命の重みや、つらくても継続することの大切さを伝えたい」と川野さんは力を込める。
知人のつてでイラストレーター山田奈穂さん(49)=山口市=に依頼し、8年前に自費出版した「原爆の子の像 六年竹組の仲間たち」を子ども向けに漫画化した。山田さんは「原爆の悲惨さだけでなく、友達を失う悲しさや竹組の団結力を中心に描いた」と明かす。
公益財団法人ヒロシマ平和創造基金の「ヒロシマピースグラント2020」の助成金を活用し、千部発行。A5判、45ページ。https://genbakunokonozou.com/でPDF版を無料でダウンロードできる。
(2021年10月19日朝刊掲載)