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広島県教育長「発達段階の教育考慮」 はだしのゲン閲覧制限要請で議会答弁

 広島県教委の下崎邦明教育長は19日、松江市教委が小中学校に漫画「はだしのゲン」の閲覧制限を要請していた問題に関し、「発達段階において(描写が)過激にとらえる場合もあるかと思う」と述べた。県議会文教委員会で質問に答えた。

 下崎教育長は「広島の原爆の実相を伝えていると感じている」と作品の内容を評価した上で、「発達段階の教育は常に考えないといけない」と述べ、特に低学年では配慮をしながら読ませる工夫の必要性を説いた。

 委員からは「描写が過激。小学1、2年生が読むのはどうか」「著者は膨大な資料に基づき事実を書いている。言論統制があってはならない」などの意見が出た。

 この日、広島市の松井一実市長も市内で取材に応じ、「被爆の実相についての描写をしっかり見てもらい、二度と繰り返してはならないという気持ちを喚起するほうが大事だ」と話した。(中島大、加納亜弥)

(2013年8月20日朝刊掲載)

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