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核の脅威と向き合う 原爆文学研が神戸で例会 31・1日

 大学の研究者や作家たちが原爆や核をめぐる表現を検証する「原爆文学研究会」(代表世話人・長野秀樹長崎純心大教授)は、31日と9月1日、神戸市の神戸市外国語大で第42回例会を開く。「グローバルヒバクシャ」をテーマに、核実験や原発事故などさまざまな核エネルギーの脅威にさらされる世界の地域や人々と向き合う。

 初日は、元新聞記者で連合国軍総司令部(GHQ)の検閲に詳しいジャーナリストの繁沢敦子さんが、戦後間もない広島で谷本清牧師たち被爆者を取材したジョン・ハーシーの「ヒロシマ」の形成過程について話す。

 2日目は、「グローバルヒバクシャ」の提唱者でもある竹峰誠一郎・明星大准教授が、マーシャル諸島の米核実験被害について住民の視点から実態を報告する。ブラジル在住の記録映像作家岡村淳さんの映画「リオ フクシマ」などの上映や本人との意見交換もある。

 東日本大震災以降、原発事故や核エネルギーの問題との向き合い方を模索してきた同会。4月末の例会は初めて福島市で開き、事故による放射能汚染で古里を離れた被災者や、事故後の国の対応を検証する研究者と対話を重ねてきた。

 一般参加も可能。神戸市外国語大・山本昭宏研究室Tel078(794)8269。(渡辺敬子)

(2013年8月20日朝刊掲載)

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