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被服支廠どう活用 中区で4人が案発表 文書館やミュージアムに

 広島市南区にある最大級の被爆建物「旧陸軍被服支廠(ししょう)」の活用策を考える会合が24日、中区の原爆資料館であった。平和活動にかかわる4人が自ら練り上げた活用策を発表し、市民たち約10人が聞き入った。

 平和活動を進めるNPO法人ワールド・フレンドシップ・センター(西区)の立花志瑞雄副理事長(66)は、被爆関係資料を収める文書館とする案を披露した。「高齢化が進む平和団体が持つ貴重な資料の散逸を防げる」と指摘した。

 他の発表者は、文学館やアートミュージアムにするよう提言した。

 会合は、全4棟の保存を訴える市民団体「旧被服支廠の保全を願う懇談会」が開いた。12月にも次の会合を開く予定。提案のあった内容は、利活用策の検討に向けて県が設置した有識者懇談会と共有するという。

 県は5月、所有する被服支廠3棟を耐震化する方針を決めた。2023年度の着工を予定する。残る1棟を所有する国も、強度を調べて安全対策を取る方針でいる。(城戸良彰)

(2021年10月25日朝刊掲載)

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