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沖縄戦で知る平和の尊さ 西区で被爆ピアノの音色聴く集い 高校生220人決意新た

 被爆ピアノの音色を聴いて沖縄戦について学ぶ集いが25日、広島市西区の広島修道大協創中・高であった。高校1年生約220人が、二つの戦地の悲惨な歴史を振り返り、平和の尊さを学んだ。

 被爆2世で調律師の矢川光則さん(69)=安佐南区=が、爆心地から約2・6キロの民家で被爆したピアノを用意。矢川さんが全国で平和コンサートを続けている活動を紹介した後、代表生徒5人が実際に音色を奏でた。

 続いて沖縄県読谷村のピアニスト・ベニー津波(つは)さん(62)が沖縄戦について講演。米軍兵に追い詰められた親子たちが同村で集団自決したことを話し「政治に目を向け、平和を守って」と呼び掛けた。

 講演を聞いた川原直生さん(16)は「沖縄の悲惨な話を初めて聞いた。自分たちが平和を伝えないといけない」と話していた。

 市民グループ「ひろしま被爆ピアノの会沖縄事務局」が企画し3回目。松田忠代表(51)は「沖縄の地上戦について、広島で学ぶ機会は多くないと感じる。史実を知ってほしい」と話した。(湯浅梨奈)

(2021年10月26日朝刊掲載)

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