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はだしのゲン閲覧制限 陳情審査時に不良図書の声 松江市議会

 松江市教委による「はだしのゲン」の閲覧制限問題で、学校図書館からの撤去を求めた陳情を審査した同市議会に「不良図書」との意見があったことが21日、分かった。市議会は陳情を不採択としたが「議会判断にそぐわない」として、閲覧制限の是非に対する判断は避けていた。

 昨年11月の教育民生委員会(8人)の議事録によると、ある委員が過激な表現を理由に「不良図書」と指摘。市教委に「適切な処置」を求めた。別の委員は「議会で図書館に置く置かないを判断すべき問題か疑問」と発言。採決し、全会一致で不採択となった。

 理由について当時の委員長南波巖市議は「漫画の中身でなく議会判断にそぐわないからだ」と説明。市教委事務局による独自の閲覧制限には「市教委で判断すべきだとした以上、おかしいとは言いにくい」としている。

 市教委の古川康徳副教育長は「閉架の要請を決める過程で非公式でも市議と協議したことはない」と話している。

(2013年8月22日朝刊掲載)

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