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空中給油機が到着 美保基地 14ヵ所で騒音測定

 航空自衛隊美保基地(境港市)に29日、新型の空中給油機KC46Aの初号機が米空軍から納入された。中国四国防衛局は同時に、基地周辺の上空で展示飛行と騒音測定を行った。近く、配備の是非の判断を保留している鳥取県に協議を申し入れ、県議会や住民への説明を行う。2022年度の正式配備を目指す。

 この日午後2時すぎ、グレーの機体のKC46Aが米国から飛来し、基地上空を約30分間、北回りと南回りに計4周して着陸した。防衛局は午前に同じルートで同基地のC2輸送機を飛ばし、両機の騒音を松江、米子、境港市の計14カ所で測定した。結果は後日、島根、鳥取県などに報告する。太陽の位置により給油用カメラ画像が不鮮明になるなど、技術的課題の状況についても説明するという。

 KC46Aは全長51メートルで、米ボーイング社の767を改良。輸送機として30トンの貨物を積載する機能もある。同基地への配備は南西地域の防衛強化が狙いで、12月に2号機を納入し、将来は6機態勢とする計画。

 防衛局は16年、配備方針を両県に伝え、島根県は17年3月、安全確保や騒音への配慮などを条件に同意した。鳥取県は安全性の検証や実機による騒音測定が必要として、是非の判断を保留している。(小畑浩)

(2021年10月30日朝刊掲載)

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