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折り鶴ブックカバー 安田女子高生 再生紙で制作 1日発売

 安田女子高(広島市中区)の1年生6人が、原爆の子の像(同)にささげられる折り鶴の再生紙を利用したオリジナルブックカバーを制作し、11月1日から販売する。模擬企業を立ち上げてビジネスを体験する「リアビズ高校生模擬起業グランプリ」への挑戦の一環。市内の書店やインターネットで売り出す。

 制作したのは、文庫本サイズのカバー3種類。平和の象徴とされる白いハトや赤い折り鶴などをあしらっている。今年8月、広島市から折り鶴約110キロを譲り受け、糸などをほどいた後、市内の紙卸会社に依頼して、再生紙のカバーに仕立てた。暮らしの中で平和について思いをはせてもらおうとカバー制作を考えついたという。

 同高で教科の枠組みを超えたSTEAM(スティーム)コースで学ぶ6人は、実践的なスキルを身に付けようとリアビズに応募。全国25校計49チームの中から、書類審査で1次審査通過の10チームに選ばれた。企業名は、被爆後の焼け野原に咲いたとされるカンナにちなみ「アカイカンナ」と名付けた。

 「社長」を務める池上桃愛さん(15)は「幅広い世代に気に入ってもらえるデザインになった。原爆の恐ろしさや平和の大切さを感じ取ってほしい」と願う。

 3種セットで350円。11月1~30日の期間限定で、原爆資料館(中区)や広文館新幹線店(南区)などで販売。インターネット販売はアカイカンナのホームページからリンクできる。(石井雄一)

(2021年10月30日朝刊掲載)

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