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IPPNW 広島で8月 初の南北アジア合同地域会議

■記者 森田裕美

 核戦争防止国際医師会議(IPPNW)は8月22、23の両日、「北アジア・南アジア合同地域会議」を広島市で開く。南北アジア地域の合同会議は初めて。被爆地で核兵器の廃絶に向けた具体的な方策を探り、全プログラムを一般公開する予定である。

 IPPNW日本支部よると、「核兵器廃絶、今こそ好機」をテーマに広島国際会議場(中区)で開催する。被爆者医療に携わる広島や長崎の医師に加え、核問題、国際政治の専門家による講演やシンポジウムなどを計画している。

 北アジア、南アジア両地域の計10カ国から、核兵器を保有する中国、インド、パキスタンを含む9カ国の医師や医学生が参加する予定。昨年末には出席に前向きだった北朝鮮支部からは、まだ参加表明はないという。

 IPPNWは2年に1回の世界大会がない年に、各地域会議を開いている。昨年3月にインドで開催した世界大会の際に、今年の北アジア地域会議の開催地を広島に決定。その後の南アジア地域側の要望を受け、合同での開催が実現した。

 日本支部事務総長の片岡勝子・広島大名誉教授は「核兵器廃絶の国際的な機運が高まっている今こそ核保有国に被爆の実相を伝え、核不拡散や廃絶に向けた現実的な提言を被爆地から発信したい」と話している。

(2009年5月23日朝刊掲載)

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