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「閲覧制限必要」は1割 松江市教委が小中校長49人調査 はだしのゲン問題

 「はだしのゲン」の閲覧制限問題で、松江市教委が問題発覚後、市内の全49小中学校の校長に閲覧制限の是非などを尋ねた調査結果が22日、教育委員会議で公表された。閲覧制限を必要と答えた校長は約1割の5人だった。

 全校が回答。小学校33校中29校、中学16校中14校が「ゲン」を置いていた。閲覧制限を「必要」と答えたのは小学校3校(9・1%)、中学校2校(12・5%)。「必要なし」「再検討を」は小学校16校(48・5%)、中学校8校(50%)と、約半数が閲覧制限に否定的だった。

 15校は閲覧制限の是非に触れずに意見を記載。「市教委に準じた。いまさら意見と言われても困る」「対応に不信感がある」などと市教委の対応に批判的な声が目立った。

 一方、「ゲン」を置く43校中41校が要請に沿った対応を取っていた。残る2小学校も「1巻だけ3冊」「担任の許可がある場合だけ」など、閲覧・貸し出しは限定的だった。

 約半数の校長が閲覧制限に否定的な考えを持ちながら、市教委の要請に従ったことに、古川康徳副教育長は教育委員会議後の記者会見で「当時の説明が『お願い』と理解されない話し方だったということ。反省はある」と話していた。(土井誠一)

(2013年8月23日朝刊掲載)

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