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被爆惨状を朗読でずしり 広島市中区で「ピースステージ」

 被爆体験記の朗読などを通じて平和の尊さを考える「まちぷらピースステージ」が25日、広島市中区の市まちづくり市民交流プラザであった。中区内の3公民館で活動する6団体が出演。約40人が聞き入った。

 舟入公民館を活動拠点とする「森の会」は、主婦網本えり子さん(60)=廿日市市=たち4人が、女子挺身(ていしん)隊員として陸軍被服支廠(ししょう)(南区)で働いていて被爆した女性の手記を朗読した。

 水を求めてうめく人々、死んだ母親の乳房を吸い続ける乳児の様子を、丁寧に読み上げた。聞き入った来場者はさまざまな表情で「あの日」を思い描いた。踊りや演奏で平和を表現する団体もあった。

 中区の主婦村上桃子さん(52)は「被爆体験記をじっくり聞いたのは初めて。核兵器は絶対に使ってはならないとあらためて感じた」と話した。(今井直樹)

(2013年8月26日朝刊掲載)

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