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独TV 被服支廠を取材 広島 被爆証言の継承など収録

 ドイツの公共放送局の北ドイツ放送は7日、広島市南区の市内最大級の被爆建物「旧陸軍被服支廠(ししょう)」で旅番組の収録をした。地元の若者が被爆者の証言を聞く様子などを取材。来年中にドイツで放送を予定する。

 平和継承活動に取り組む福岡奈織さん(28)=安芸高田市=たち3人が、被服支廠で被爆した中西巌さん(91)=呉市=にインタビューする場面などを撮影。中西さんが「ものは言わないが、建物は証言者だ」などと赤れんがの前で語る様子をカメラに収めていた。

 旅番組は45年以上続き、日本の新幹線の沿線地域を紹介する内容という。ディレクターのズザンネ・シュテフェンさんは「被服支廠は海外で知られていない。初めて聞く被爆者の話は貴重だった。若い人の継承活動も紹介する」と話した。(山崎雄一)

(2021年11月8日朝刊掲載)

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