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二葉あき子さん生家近くに歌碑 15年8月完成予定 広島

 2011年8月に96歳で亡くなった広島市東区二葉の里出身の歌手二葉あき子さんをしのび、市民有志が、代表曲「夜のプラットホーム」の歌碑を生家近くに建てる。15年8月の完成を予定し、協賛金を募っている。

 二葉さんは1936年にデビュー。芸名は「二葉の里」「安芸の国」にちなんだ。45年8月の広島への原爆投下時、乗っていた芸備線の列車はトンネル内に入っていて、直撃を免れたという。平和と原爆犠牲者の鎮魂への思いを込め、03年の引退まで歌い続けた。

 「夜のプラットホーム」は47年に発売された。「プラットホームの別れのベルよ」「さよならさよなら君いつかえる」。戦地に家族や恋人を送り出す悲しみを表した歌詞が人々の共感を呼び、ヒットした。

 ファンや交流のあった市内の有志約20人が12年10月、歌碑建立委員会を結成した。社寺が立ち並ぶ「二葉の里歴史の散歩道」沿いに設置する計画。完成までの間、二葉さんの功績を紹介するパネル展やレコード鑑賞会も公民館などで開く。

 建立費と維持管理費として計500万円を見込み、1口2千円の支援を募る。委員会の上村和博事務局長(71)=東区=は「功績を全国に発信するため、多くの人に協力してほしい」と話す。上村事務局長Tel090(8602)1043。(根石大輔)

(2013年8月27日朝刊掲載)

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