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　松江市教委が、小中学校に要請していた漫画「はだしのゲン」の閲覧制限を撤回したことについて、下村博文文部科学相は２７日の会見で、「手続きの不備を理由に要請を撤回したことは市教委の判断」と理解を示した。

　下村氏は「厳密に言えば（要請について）法的な手続きに不備はないと承知している。ただ配慮が足りなかったというのであれば、そういう判断なのだろう」と述べた。

　図書館の本棚に置かず閉架扱いとすることは「閲覧を一切禁止したのではない」とし、子どもの知る権利の侵害には当たらないと強調。「学校図書においては教育的配慮は必要。それによる判断も当然あり得る」と、閲覧制限を要請した判断をあらためて容認した。

　一方、菅義偉官房長官はこの日の会見で、「こうした重要事項は教育委員会に諮った上で対応するのが適切。責任ある教育行政を遂行していくことが大事だ」と苦言を呈した。（坂田茂、城戸収）

（２０１３年８月２８日朝刊掲載）