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サーローさんの反核運動知って 来月12日 岡山で上映会 被爆2世・3世の会「廃絶の一助に」

 岡山県内の被爆者の子や孫たちでつくる「岡山被爆2世・3世の会」(加百智津子世話人代表)は12月12日、岡山市北区の県立図書館多目的ホールで、カナダ在住の被爆者サーロー節子さん(89)の半生を刻んだドキュメンタリー映画「ヒロシマへの誓い サーロー節子とともに」の上映会を開く。(中島大)

 映画は、13歳の時に広島で被爆し、核兵器が人類と共存できないことを語り継ぐ平和活動家としての生涯を追う。反核運動に身を投じる中での苦難や、核兵器禁止条約の制定に向けて奔走する姿などが描かれている。全国で4月に上映が始まり、県内では初めての公開となる。

 岡山被爆2世・3世の会は「来年3月の核兵器禁止条約の締約国会議にノルウェーがオブザーバー参加を表明するなど国際的に核廃絶の機運が高まっている」と指摘。その上で「多くの方にサーローさんの活動を知ってもらい、核廃絶運動の一助になれば」と期待を込める。

 同会は「実体験はないが親や祖父母の思いを受け継ぐ」として、2015年10月に発足した。親や祖父母から聞いた被爆体験や被爆後の人生、親や祖父母の被爆と自身との関わりなどを語っている。2世、3世の健康問題や放射線の遺伝的影響などの学習も続ける。現在会員は約30人。県原爆被爆者会が20年に設置した2世部会とは別組織だが、会員は一部重複する。

 上映会は、1回目が午前10時半~正午、2回目が午後1時半~3時で、先着各60人。一般千円、中高生・大学生と障害者500円。同会事務局☎086(244)4526。

(2021年11月13日朝刊掲載)

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