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中満氏「敷居高くない」 非加盟国のオブザーバー参加 若者と対話

 国連軍縮担当上級代表の中満泉事務次長が14日夕、首都圏の若者グループ「KNOW NUKES TOKYO(ノーニュークストーキョー)」主催のオンラインイベントに参加し、核兵器禁止条約の締約国会議に非加盟国がオブザーバー参加すること自体の「ハードルは高くない」と強調した。

 共同代表の慶応大3年高橋悠太さん(21)=福山市出身=と上智大3年の中村涼香さん(21)たちが、国連広報センター(東京)の根本かおる所長を交え、中満さんに質問する形で進めた。

 米国の「核の傘」の下にいる日本政府は同条約に批准・署名せず、被爆地が選挙区の岸田文雄首相も後ろ向きだ。一方、被爆者や市民の間では、来春の第1回締約国会議にせめてオブザーバー参加するべきだと求める声が強まっている。

 中満さんは「核の傘」に依存する北大西洋条約機構(NATO)加盟国のノルウェーとドイツが参加を検討していることに触れ「参加により条約上の義務が生じることはなく、ハードルは高くない」と説明した。

 また、日本について「条約が掲げる目標は共有している、と締約国会議の場で正式表明することには大きな意義がある」と指摘。「被爆国だからこそ『被害者支援』と『環境修復』を定めた6条に関して貢献できる」とも語った。

 動画投稿サイト「ユーチューブ」で議論の様子を公開している。https://youtu.be/zVDyGCvCj2I(湯浅梨奈)

(2021年11月16日朝刊掲載)

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