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強襲揚陸艦入港へ 岩国基地 運用能力の確認目的

 岩国市は16日、米海軍の強襲揚陸艦アメリカが、近く同市の米軍岩国基地に初めて寄港すると明らかにした。入港は18日の見通し。東アジアの安全保障環境が厳しくなる中、有事の際などに基地を活用できるかどうか確認する狙いがあるとみられる。

 中国四国防衛局から市に入った連絡によると、滞在期間は数日間で、米側は寄港目的を「運用能力の確認のため」としている。19日には報道機関などへの公開を予定している。

 米海軍佐世保基地(長崎県佐世保市)所属のアメリカは全長約257メートル。岩国基地所属のステルス戦闘機F35Bなどの航空機を載せ、米海兵隊が敵基地を攻める際の海上の出撃拠点となる。

 国が従来「補給物資の荷降ろしが目的」と説明してきた同基地の港湾施設には、9月に海上自衛隊の護衛艦いずも、10月に米海軍遠征洋上基地ミゲルキースが入るなど、今年は大型艦船の寄港が相次いでいる。

 岩国市など2市2町と山口県でつくる県基地関係県市町連絡協議会は16日、中国四国防衛局に対し、入港に当たっては周辺住民に影響がないよう配慮し、同基地を軍艦などの母港、定期的な寄港地としないよう申し入れた。(永山啓一)

(2021年11月17日朝刊掲載)

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