×

ニュース

核廃絶の訴えに手応え 高校生平和大使が帰国

 高校生平和大使としてスイス・ジュネーブの国連欧州本部で核兵器廃絶を訴えた県内の高校生2人が帰国し、29日、広島市役所で記者会見した。「被爆地の思いを共有できた」と手応えを語った。

 県立広島高2年松岡朱音さん(16)=呉市=と、広島大付属高1年小桜智穂さん(15)=安佐南区。長崎や福島県の大使18人と共に、外務省が本年度創設した「ユース非核特使」の委嘱も受けて18~22日にスイスを訪れた。

 国連欧州本部では20日、全国で集めた核兵器廃絶を求める19万5704人分の署名をサレバ軍縮局長に提出。同局幹部に英語で原爆の悲惨さを訴えた。地元の若者と交流し、首都ベルンの街頭でも署名活動をした。

 松岡さんは「世界中の人たちが核兵器廃絶を願っていると実感した」と強調。小桜さんも「誰にも同じ目に遭わせたくないという、被爆者の思いを伝えられた」と振り返った。

 広島や長崎市の市民団体が主催する高校生平和大使は16代目。来年6月までの任期中、廃絶を求める街頭署名などの活動を続ける。(田中美千子)

(2013年8月30日朝刊掲載)

年別アーカイブ