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南相馬市(福島)と包括協定 きょう広島大 医師派遣など支援

 広島大は30日、福島第1原発事故の被害を受けた福島県南相馬市と、包括的連携協力に関する協定を結ぶ。同市の市立総合病院に広島大が医師を派遣するなど積み上げてきた実績を基に、継続的な支援につなげる。広島大が被災地の自治体と協定を結ぶのは初めて。

 南相馬市は福島第1原発の20~30キロ圏にある。広島大の医師や研究者たちは原発事故後、被爆後に培ってきた研究成果を生かし、南相馬市で住民の内部被曝(ひばく)検査や仮設住宅での健康相談、環境中の放射性物質の調査などに携わってきた。

 浅原利正学長は29日の定例会見で「協定を結べば、広島大の活動について南相馬市民の理解も得やすい。より一層の支援につなげたい」と話した。

 調印式は30日、同市役所であり、広島大から浅原学長たち3人が出席する。南相馬市の桜井勝延市長は「広島大には多くの支援をいただき感謝している。協定締結を機に、より高度な知見での指導をお願いしたい」と期待している。(馬場洋太)

(2013年8月30日朝刊掲載)

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