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復興担い宮城へ出港 発注の漁船2隻 尾道で進水式

 広島県因島三庄町の石田造船で29日、東日本大震災で被災した宮城県漁協発注の漁船2隻の進水式があった。同社は同漁協から11隻を受注。引き渡しはこれで9隻となる。

 2隻は全長約17メートルの底引き網漁船(4・9トン)。太平洋の荒波に耐えられるよう船首を高くするなど工夫した。1隻の建造費は約4千万円。残る2隻は年内に完成予定という。

 主にホッキ貝漁をする船主の斎藤清さん(52)=宮城県角田市=は船と自宅が津波で流された。「海中のがれき撤去が進んでおらず、復興はまだこれから。早くこの船で漁に出たい」と話した。

 進水式後、もう1隻の船主大和英伸さん(49)=同県山元町=とともに宮城県の山元港に向け出港した。9月1日に到着する。(鈴木大介)

(2013年8月30日朝刊掲載)

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