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平和かみしめ戦没者悼む 庄原 延期の式典開催 51人参列

 庄原市主催の戦没者追悼式・平和祈念式典が17日、同市西本町の市総合体育館であった。新型コロナウイルスの影響で従来の8月から延期し、規模も昨年に引き続き縮小して開催。先の大戦で亡くなった同市出身者2923人を悼んだ。

 市戦没者遺族会の40人、住民組織代表、来賓たちを合わせ計51人が参列。木山耕三市長は式辞で「戦没者の皆さまが生まれ育ち、しのんだ古里庄原の発展に向けて全力を尽くす」と決意。遺族会の井沢聖昭会長(83)=西本町=は「国民の大半が平和を当たり前と思う中、先人への感謝と悲惨な歴史を風化させてはならない。戦没者の思いを次世代に継承していく」と述べた。

 全員で黙とうし、1人ずつ献花した。会場には、感染防止のために参列できない小中学生や市民が作った折り鶴を飾った。父が広島の原爆で、いとこが日中戦争の負傷で亡くなった藤岡辰彦さん(88)=木戸町=は「平和でないといけん。平和が一番だと毎年この場で思う」と話していた。(小島正和)

(2021年11月18日朝刊掲載)

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