×

ニュース

「戦争駄目、肝に銘じて」 父親が戦死した三原の原さん 本郷小で体験振り返る

 三原市本郷北の本郷小が、地域住民の戦争体験を聞く平和学習を開いた。同市本郷町南方の原雪子さん(85)が日中戦争から太平洋戦争の終戦までの地域の様子を伝え、「戦争はしたらいけん。肝に銘じてほしい」と訴えた。

 4年生約60人が参加。原さんが1歳だった1937年に日中戦争で戦死した父親の写真や軍刀、軍帽を見せ、「父の記憶はなく、幼い頃は寂しかった」などと語った。召集令状が届いた同級生の父たちを「死にに行くようなものなのに、皆で『おめでとう』と祝っていた」と振り返った。

 同校は平和学習の一環で原爆ドーム(広島市中区)などを見学。新型コロナウイルスの影響で昨年から中止し、代わりに原さんに講演を依頼している。脇絆太(はんた)さん(9)は「本郷にも戦争の爪痕がある。家族や友達に教えたい」と話した。(政綱宜規)

(2021年11月20日朝刊掲載)

年別アーカイブ