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首相志す熱意「変わらず」 林外相 NPT合意へ決意

 林芳正外相(山口3区)は中国新聞のインタビューに応じ、首相を目指す姿勢について「志は今も持っている。これからも持ち続けたい」と述べ、改めて意欲を示した。岸田文雄首相(広島1区)が掲げる核兵器廃絶に向けた決意も明らかにし、「唯一の戦争被爆国として国際社会の取り組みをリードする使命がある」と語った。

 参院議院に初当選した1995年ごろ、あいさつ回りで訪ねた地元山口県の首長から「総理になるつもりがあるなら応援する」と奮起を促され、意を強めたエピソードを明かした。自民党総裁選には2012年に初挑戦し敗北。今でもその熱意は変わらないとし、「地元の皆さんからも期待の声をいただいており、大変ありがたい」と述べた。

 その上で「できるだけ長く岸田政権が安定的に続くことが大事だ。外相としてしっかり仕事をしていく」と、閣内から岸田政権を支える考えを強調した。

 来年1月の核拡散防止条約(NPT)再検討会議では、交渉が決裂した15年の前回会議の反省を踏まえて「核兵器のない世界に向けた実質的な前進となる何らかの合意文書の採択を目指す」と明言した。

 来年3月の核兵器禁止条約の締約国会議に関しては「核兵器保有国を関与させる努力が必要だ」とし、被爆地が求めるオブザーバー参加には慎重な姿勢を示した。その上で日本の取るべき行動について、米国との信頼構築を前提に「国際社会として直ちに取り組むべき共同行動の指針を具体的に提示し、未来志向の対話を呼び掛ける」と述べた。(樋口浩二)

(2021年11月21日朝刊掲載)

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