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ヒロシマの心 G7首脳に サミット誘致 市長意欲

 広島市の松井一実市長は22日の記者会見で、2023年に日本で開かれる先進7カ国首脳会議(G7サミット)の誘致について「平和の象徴である広島で開かれるなら大変意義がある」と述べ、意欲を表明した。広島県や経済界とも準備を進めているとし、「官民一緒に地元を挙げてお願いすることなる。開催可能になるようにしたい」と語った。(久保田剛)

 松井市長は、16年のオバマ米大統領(当時)、19年のローマ教皇フランシスコの訪問などを通じて平和都市としての広島の認知度が世界で高まっていると強調。「ヒロシマの心を世界に広げたい。その意味で県と調整を進めている」と語った。

 G7サミットは議長国が持ち回りで開催。日本では16年5月、三重県で「伊勢志摩サミット」があった。広島市は開催地としては落選したが、同年4月に同サミットに先立つ外相会合が開かれた。

 松井市長は「外相会合の経験があり、いくらかの自信はある。首脳が集まる場は、より厳しい条件を満たさなければならないため、万全の態勢を用意したい」と述べた。

 G7サミットを巡っては、すでに福岡市や名古屋市が誘致を表明。外務省は誘致を希望する自治体を12月中旬まで募っている。10月に岸田文雄首相(衆院広島1区)が就任し、広島誘致への追い風になるとの見方もある。松井市長は「直接お願いすることも視野に入れたい」と述べた。

(2021年11月23日朝刊掲載)

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