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原発の再稼働 問題点を指摘 出雲で講演会

 全国にある原子力発電所の再稼働阻止を訴える自治労県本部主催の講演会が31日、出雲市の平田文化館であり、大阪府立大の長沢啓行名誉教授(62)=生産管理システム=が「地震と原発そして再稼働問題」をテーマに講演した。

 約400人が聴講。長沢名誉教授は、7月に施行された原発の新規制基準について「安全審査基準の根幹は変わっていない」と指摘。震度1でコンビナートのパイプが破損した事例を挙げ、地震動の周期により、原発も大きな被害を受ける危険性があると懸念した。

 中国電力島根原発(松江市鹿島町)については、半径30キロ圏内に約44万人が住むことから、迅速な避難など課題が多いとし「原発がなければ原子力防災は不要」と訴えた。

 講演後のシンポジウムでは、NPO法人環境エネルギー政策研究所の松原弘直理事(50)による自然エネルギー利用の現状報告などがあった。(秋吉正哉)

(2013年9月1日朝刊掲載)

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