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原発事故 避難者の苦労 広島県呉で紙芝居上演会

 東京電力福島第1原発事故で避難を強いられた女性の暮らしを描いた「見えない雲の下で」など紙芝居2作品の上演会が、呉市広古新開の広市民センターであった。広島市を拠点に活動する市民グループ「まち物語制作委員会」が披露した。

 作品は昨年、84歳で亡くなった福島県浪江町出身の佐々木ヤス子さんの手記を基にしている。着の身着のままで逃げ、その後仮設住宅で生活。厳しい寒さに震え、食料や物資不足に苦労する姿をメンバー7人が迫真の語りで演じた。

 もう一つの作品は、広島東洋カープの球団創設時を描いた「石本秀一物語」。

 上演会には住民たち約40人が足を運んだ。下迫智瑳子さん(73)は「原爆の被害と重なるところがある。被災者は今も大変だと思う。力になりたい」と感想を述べた。(広重久美子)

(2013年9月1日朝刊掲載)

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