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広島世界平和ミッション 被爆者ら35人応募 広島県内外 10代から70代

米留学の院生も 来月半ば 第一陣を選考

 広島国際文化財団(山本信子理事長)は二十七日、核保有国や紛争地域などに市民を派遣する「広島世界平和ミッション」への参加募集の結果をまとめた。広島県内外から被爆者四人を含む十代から七十代までの三十五人から応募があった。

 男性十二人、女性二十三人で、うち二十代が十人でトップ。三十代九人、四十代六人と続く。七十代も二人いた。

 全体のうち約70%に当たる二十五人が広島県内在住者。東京や神奈川、鹿児島など県外からは九人が応募した。平和ミッションについてインターネットで知った米国ニューハンプシャー州に留学中の日本人大学院生もいた。

 職業別では大学生と大学院生が合わせて十人、定年退職者を含め無職が六人、小・中教員三人など。ほかにも声楽家、通訳、大学教員ら幅広い関心が集まった。

 参加動機には、国内外での平和・国際交流などの体験を基に「ヒロシマをもっと世界に伝える必要がある」とつづったケースが目立った。一方で、被爆六十周年を前に「『ヒロシマ・ナガサキの平和メッセージは世界に届いたか』をテーマに修士論文を書きたい」など個人のテーマを持った人たちも多い。

 選考は二月半ばまでに、第一陣として中東・アフリカ地域へ出発するメンバー五人程度を選ぶ。北東アジアや欧州・ロシアなど第二陣以降の派遣メンバーの選考は、参加希望者をさらに募ったうえで決める予定。問い合わせTEL082(236)2656。

(2004年1月28日朝刊掲載)

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