×

ニュース

世界の核被害者 非人道性を訴え 来月3日 オンラインでフォーラム

 広島と長崎の被爆者をはじめ、世界各地の核実験や核兵器材料となるウラン採掘の被害者が集う「世界核被害者フォーラム2021」が12月3日、オンラインで開かれる。核兵器禁止条約の締約国会議を来春に控え、NGO(非政府組織)ピースボート(東京)が核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))の協力を受けて主催する。

 共に訴えを発信することで、会議の参加国に当事者の声を踏まえた議論を促すのが目的。日本被団協の木戸季市事務局長たちが原爆被害の非人道性を訴える。韓国原爆被害者協会釜山支部の代表者が、在韓被爆者の実情を証言。太平洋の島国やオーストラリアの先住民も加わる。被害証言は録画で、パネル討論はライブで配信する。

 核兵器禁止条約は、核実験などにより被害を受けた人への援助や、環境汚染の回復について条文で定めたことが特徴だ。ピースボートの川崎哲(あきら)共同代表は「締約国会議での具体的議論の土台を作りたい。特に日本はこの課題に取り組むべき立場にある」と語る。

 12月3日午前7時~9時半、午後4時~6時半に分けて開催。事前申し込み不要。動画投稿サイト「ユーチューブ」で視聴する。https://nuclearsurvivors.org/jp/(金崎由美)

(2021年11月27日朝刊掲載)

年別アーカイブ