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被爆遺構巡りあの日学ぶ 広経大集中講義に県内外80人

 被爆遺構を巡り、戦争や命について考える広島経済大(広島市安佐南区)の集中講義「広島を学ぶ」が2日、市内であった。単位互換授業として他大学にも呼び掛け、県内外の5大学・高専の約80人が参加した。

 一行は、広島城(中区)内に残る旧軍司令部の地下通信室を見学。空襲警報などの通信業務に携わった岡ヨシエさん(82)=中区=から原爆投下の朝について聞いた。

 岡さんは、福山の司令部に「広島が全滅しました」と第1報を伝えても信じてもらえなかった体験を話し「戦争をしない国を保つためにがんばって」と励ました。

 沖縄国際大3年の安慶名(あげな)由梨香さん(20)は「一瞬で街がなくなる核兵器の恐ろしさが分かった。沖縄戦や基地問題だけでなく、幅広く戦争を考えるきっかけにしたい」と話していた。

 集中講義は1~3日。2日は軍港のあった宇品地区なども巡った。3日は江田島、呉の両市で元零戦パイロットたちから話を聞く。(馬場洋太)

(2013年9月3日朝刊掲載)

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