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被爆朝鮮人女性の半生 新屋英子さん 実話基に 13日広島で一人芝居

 広島で被爆した在日朝鮮人女性を主人公にした一人芝居「チョゴリを着た被爆者」の公演が13日午後6時半から、広島市中区の広島県民文化センターである。「劇団 野火の会」の俳優新屋(しんや)英子さん(85)が演じる。

 新屋さんは、植民地時代の朝鮮から強制連行された夫を追って来日した李福南(イボンナム)さんを演じる。宇部市の炭鉱から逃げ、たどり着いた広島で原爆に遭い、夫と長男を失った彼女の半生を回想風に語る。

 終戦直後、新屋さんが李さんから聞いた体験談を基に約1時間半の作品に仕上げ、全国で上演してきた。当日は公演終了後、新屋さんとの対話の時間も設ける。

 駐広島韓国総領事館、広島日韓親善協会、韓国の原爆被害者を救援する市民の会の主催。父親が広島での被爆者でもある同領事館の辛亨根(シンヒョングン)総領事(59)は「中国地方にも、このような韓日の歴史があったことを多くの人に知ってもらえれば」と話している。

 無料。同親善協会Tel082(222)1145。(伊東雅之)

(2013年9月3日朝刊掲載)

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