ニュース

　広島世界平和ミッション・チャリティー「辻井淳バイオリンリサイタル」が、二十三日（水）午後六時三十分から広島県民文化センター（広島市中区大手町）で開催されます。主催は広島国際文化財団、中国新聞文化事業社、中国新聞社。本格派バイオリニストとして国内外で評価を高めている、辻井淳ご当地初のソロリサイタルです。

　広島世界平和ミッションは、来年の被爆六十周年記念プロジェクトとして「市民代表を世界の核保有国や紛争地域に派遣し、ヒロシマの平和への心を伝え人類和解への道を開こう」という趣旨のもとに展開されています。

　既に派遣一陣（市民代表五人）が、南アフリカや中近東を訪問し、現地でのミニ原爆展や市民対話などを開いて相互理解を深めています。来年五月まで世界五地域で五陣にわたって展開されますが、「支える市民の会」などの一口（五百円）募金運動に支えられています。今回のチャリティーリサイタルも支援活動の一環として企画されました。

　バイオリンソリストの辻井は若くして国内外でのソロ活動を開始、新日フィルをはじめ国内メジャーの客員コンサートマスターとしても活躍中。敬けんなクリスチャンで、演奏活動を通して常に平和を希求し続けていることでも知られています。広島で開く平和ミッション・チャリティーにふさわしいソリストといえましょう。

　専門家の辻井評は「魂に語り掛ける彼の演奏は、自分自身の演奏を奉仕しているようかのように謙虚な心で音楽を据えていることだ」（指揮者・福永吉宏）などに代表されています。ご期待ください。

　入場券は、三千円（全席自由）で広島市内のプレイガイド、中国新聞読者広報センター＝ＴＥＬ０８２（２３６）２４５５＝で発売中。

（２００４年６月１０日朝刊掲載）